こんにちは!たいせーです。
- 公務員は有給が取りやすいって聞くけど本当かな?
- 公務員になりたいけど、有給の制度について詳しく知っておきたいな
公務員になりたい学生や社会人にとって、有給休暇の制度をしっかり知っておくことは大切です。
入庁してから「想像していたイメージと違った!」なんてことは避けたいですもんね。
また、世間では「公務員=仕事を休みやすい」と思われがちですが、本当なのか気になる人も多いはず。
そこで、本記事では「公務員は有給休暇が本当に取りやすいのか」を解説します。
この記事を書いている私は、公務員(市役所)→大手民間企業→公務員(特別区)という経歴の持ち主です。
市役所と特別区という2度の公務員を経験しているため、公務員の有給のリアルについて語れます。
もし、あなたが公務員という職業になろうか悩んでいるなら、きっと役に立つ情報があるはずです。
サクッと読める分量なので、ぜひ最後までお読みください!
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目次
公務員の有給休暇の制度
まずは、公務員の有給についてどんな制度か簡単に押さえていきましょう。
公務員の有給の日数はどれくらい?
公務員は、年間で20日の有給がもらえます。
しかも、有給は入庁したばかりの新入職員のうちから与えられます。
民間の会社だと、入社して半年経過しないと有給がもらえないケースが多いのが一般的。
そう思うと、新入職員から有給がもらえる公務員は、かなり恵まれています。
新入職員の場合、15日しか有給がもらえない自治体もあるから調べてみてね!
有給は20日繰越し可能
さらに、使わなかった有給は20日まで翌年度に繰越しすることができます。
例えば、
1年目に5日間有給を使った場合は、15日分の有給を繰り越すことができます。
その結果、
翌年度は有給が35日(有給20日付与+15日繰り越し分)になる、
という計算です。
ただし、どんなに有給を繰り越したとしても、最大で有給は40日間まで。
使わないと有給は無くなってしまいます。だから使わないと損なわけです。
公務員の時間休は1時間単位で取得できる
公務員の最大のメリットが「時間休」という休み方。
民間企業だと、有給は半日か1日で取るケースが多いです。
しかし、公務員には「時間休」という制度があり、1時間単位で有給を取得できます。
例えば、
- 飲み会の翌日に1時間だけゆっくり出勤する
- 土日に旅行するから金曜は3時間だけ早く帰る
公務員には、こんな有給の使い方ができます。
「疲れているから休みたいけど、仕事の都合で1日は休めないな・・。」
こんな時にも、時間休なら自分の仕事を終えた後に、少し早く帰れます。
時間休は、公務員なら良く使う休み方だよ!
【経験談】特別区の新入職員で有給を15日取得した方法
ここからは私の経験談。
特別区に入庁した1年目に私は、有給を年間で15日取得しました。
入庁したばかりの新入職員のため、有給の日数は純粋に20日のみ。
そのうち15日を1年目の職員が取得するというのは、中々あり得ないことです。
どうしてそんなに取れたかというと、それは
「自分から取りやすい雰囲気を作り出していた」から。
有給をたくさん取るためには、自分から取りやすい雰囲気を作り出すことも大切なんです。
その「コツ」は次の3点ですね。
- 他の職員の有給日を把握し休みやすい日を見つける
- 自分の趣味や持病を公言して休む理由に大義名分を持たせる
- 周りの職員と日頃から良好なコミュニケーションを取る
新入職員は特に上記の内容を押さえておきましょう。
同じ日に何人も有給を取る人がいると、さすがに上司に断られてしまいます。
自治体にもよりますが、公務員は「アウトルック」というシステムを使用してスケジュール管理をしています。
日頃から周りの職員の予定も確認し「この日は空いている!」と確認してから有給の申請をしましょう。
また、自分の趣味や持病を公言しておくと、周りの職員からも理解が得られやすいですよ。
私は腰を痛めやすいためよく通院で有給を取得していました。日頃から公言していたので理解されやすかったよ!
もちろん、周りの職員との良好な関係も大事。
仲が良ければ、休みの日に仕事を手伝ってもらえますからね。日頃から良くコミュニケーションを取るようにしましょう。
ちなみに、もし1年目から有給をガッツリ取得しようと思っている方は、1点気を付けておくべきことがあります。
それは、
入庁してから6ヶ月間(半年間)までは「仮採用」
だということ。
入庁して早い段階から有給ばかり取っていると、「やべー奴」認定されます。
そうなると最悪、正式に採用されないことだってあります。
私も半年経過し、本採用になった10月以降に有給を取りまくりました。
有給をたくさん使いたい新入職員は、正式に採用されてからの方が安全ですよ!
ちなみに、私は有給を取得して資格試験の勉強をしていたこともあります。
資格試験に興味がある方は、下記の記事も参考にどうぞ。
【出世にもつかえる!】公務員にオススメの資格3選本当に取れる?公務員の有給休暇のリアルを解説
地方は12日、国は15日、民間は11日という結果
公務員の有給日数は20日。そのうち、有給を何日くらい取得できているのでしょうか。
まずは、下記の公式データから。
区分 | 都道府県 | 指定都市 | 市町村 | 全体 |
---|---|---|---|---|
平均取得日数 | 12.3日 | 14.0日 | 11.0日 | 11.7日 |
区分 | 国 | 民間 |
---|---|---|
平均取得日数 | 14.9日 | 10.1日 |
上記のとおり、地方公務員の平均は約12日で、国家公務員の平均は約15日。
そして、民間企業は約10日という結果です。
やはり、公務員の方が全体的に有給の取得が進んでいますね。
驚きなのが、
国家公務員の有給取得(約15日)>地方公務員の有給取得(約12日)
ですね。
このあたりは、国家の方が有給を消化するよう言われている表れかもしれません。
ちなみに、地方公務員だと政令指定都市が最も有給の取得が多い結果に。
政令指定都市は、給与や年収も高い上に、有給の取得率も高いので勤務先として恵まれていますね。
公式データの数値はあくまで平均値
上述のとおり、地方・国の公務員ともに10日以上の有給を取得していました。
とはいえ、先ほどのデータはあくまで平均値。
実際は、そんなに有給を取得できていない人もたくさんいます(もちろん、さらに取得している人もいますが)。
公務員の有給について、ここからはリアルな取得状況を解説していきます。
【経験談あり】本当はどうなの?公務員の有給のリアルを紹介
有給が取れるかどうかは、主に下記の3点によって決まります。
- 配属部署の忙しさ
- 個人の性格と業務能力
- 個人の家庭事情
順に説明しますね。
①配属部署の忙しさ
公務員の場合、部署によって忙しさが全く違います。
当然ですが、忙しい部署なら有給はあまり取れませんし、暇な部署なら簡単に有給を取るこ とができます。
例えば、特別区や市役所の場合、
- 本庁の方が忙しく、出先は比較的暇な傾向にある
- 本庁間でも、人事課・財政課・政策企画課などの出世部署は忙しい
- 課によっても忙しい係と暇な係がある
といった違いがあります。
もちろん、暇な部署ほど有給の取得日数は多いです。
私の場合、本庁→出先の順で異動しましたが、有給の取得数は出先の方が圧倒的に取れています。
本庁の都市計画に関わる部署(比較的忙しい)にいた時は、年10日取れれば良い方でした。
しかし、出先では毎年、20日のフルで有給を取得しています。私以外の出先の職員も、15日〜20日で取得しています。
それでいて、仕事もちゃんと回っているんですよね。
しかも、残業時間も出先の方が少ない。
出先は「有給もたくさん取れるし、残業時間も少ない」という最高の環境です。
ちなみに「有給を取るよりも出世したい!」と思う方は、下記の記事も参考になるはずです。
【徹底解説】地方公務員が出世する部署はどこ?②個人の性格と業務能力
部署だけで有給の取得日数が決まるわけではありません。
忙しい部署でも、有給を取得している人はいます。
その理由は、有給を取れるかどうかは「個人の性格」や「業務能力」にもよるからです。
例えば、
- 他の人は休んでないけど自分は休む
- 仕事よりもプライベートが大事
- 休みを取って嫌な顔されても関係ない
こんな風に思える人は、有給を取りやすいですよね。
それ以外にも、仕事が早い優秀な職員は有給もしっかり取っている人が多いです。
- 業務能力が高いから、一人で仕事を進められる
- スケジュール管理が上手なため、有給日を事前に決めている
といった感じ。
ちなみに「役職が上の人の方が有給が取りにくい」と言われますが、そんなことはないかと。
役職が高い人でも、仕事があまり好きでない課長・部長もいました。
その人達は、スケジュール帳に、事前に有給がいっぱい入っていましたよ。
ようは、個人の性格や業務能力によるんですよね。
③個人の家庭事情
有給は、個人の家庭事情にも影響します。
- 子育て中の職員
- 独身の職員
この両者だと、やっぱり、子育て中の職員の方が有給を取得しやすい雰囲気があります。
公務員は、有給を取得する時に事前に
「上司に申請」→「課長の決裁」を取る必要があるんですが、
独身のときはよく上司から「なんで休むの?」
と理由を聞かれていました。
意外とこうした言葉が、プレッシャーになるんですよね。
ここ最近は、理由を聞いてくる上司は減りましたが、子育て世帯へ配慮している上司は多い印象です。
私も子どもが生まれてから有給が取りやすくなりました!
有給休暇以外の公務員の休暇
ここまで有給について解説してきましたが、公務員はそれ以外にも休める制度があります。
代表的な制度として、
- 夏季休暇
- 年末年始休暇
- 子ども看護休暇
を押さえておきましょう。
まずは、夏期休暇から。公務員にはお盆休みがありません。
そのかわりに、「夏期休暇」と呼ばれる夏休みが与えられます。
この夏期休暇は、7月〜9月の間に5日取ることができます。
5日分連続して取っても良いですし、1日ずつ分けて取得することもできます。
ただし、夏休みは時間休のように1時間単位で取得することはできないので注意。
ちなみに、夏休みはすべて使いきらないと消滅します。有給のように繰越しできない仕組み。
私はだいたい、お盆の期間は出勤し、8月下旬〜9月に夏休みを取っていました。
お盆なんて、お客さんもほとんど来ないですしヒマですからね。
夏休みは必ず使い切るように言われるよ。全部取得できなかった人がいたら超例外かな!
公務員の年末年始の休みは決まっていて、 12月29日〜1月3日の合計6日間。
その前日の、12月28日は仕事納めで、1月4日は仕事初めです。
正直、年末年始は業務をしているというより、挨拶周りの対応などがメイン。
そのため、有給を取って長期の連休にしている職員も多いです。
公務員には、まだ休みがありますよ。
子どもが熱を出して、病院に連れて行くときなどの子供の看護に関わる休みです。
一般的には「子ども看護休暇」と呼ばれたりします。
私の自治体では、小学校3年生以下の子どもに対して、5日間の休暇が与えられます。
つまり、2人子どもがいれば、5日×2人で10日間になります(3人以上いても、最大10日までです)。
子ども看護休暇の制度は民間企業でもありますが、取得すると減給される会社が多いんですよね。
でも、公務員の場合はそうした心配はありません。
子ども看護休暇を取った日もしっかりと給料が発生します。
民間企業からしたら考えられないような制度ですが、公務員の子育て世帯は特に休みやすい雰囲気になっています。
ちなみに、子ども看護休暇は繰越しができないから、みんな早めに取得しているよ!
まとめ
今回は、公務員の有給休暇についてまとめました。
公務員は、民間企業と比較すると様々な休暇制度があり、制度として充実している環境です。
もちろん、有給を取りやすいかどうかは、配属された職場や個人による部分も大きいので、意識しておきましょう。
というわけで、最後に要点をまとめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
記事を読んで 「公務員になりたい!」と思った方は、まず、公務員試験の勉強スケジュールから把握しましょう。
下記の記事では、公務員試験の勉強をいつから開始すべきか解説していますよ。
【まとめ】公務員試験の勉強をいつから開始するべきか徹底解説