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【現場からの視点】公務員にうつや休職する人が多い理由

社会人は多くのストレスを抱えて仕事をしています。

特に公務員はその仕事柄、ストレスに耐えきれずうつ病や休職してしまう人が増えていま す。

平成29年度の 「一般財団法人地方公務員安全衛生推進協会」の調査結果によると 「精神及び行動の障害」が原因の長期病休者数は10万人あたり1409.3人。

10年前の約1.4倍で15年前の約2.8倍に増えているそうです。

実際、私も、昨日まで一緒に仕事をしていた人が、翌日から職場に来なくなってしまったケースを経験しています。

今回は、

  • なぜ公務員にうつや休職する人が多いのか?
  • 公務員が休職した場合、給料はどれくらい支給される?
  • そもそも、体調を崩さないようにするための対策は?

こうした疑問について、現場で働いている公務員だから分かる視点でお伝えしようと思いま す。

公務員を目指している学生や社会人、また、現役公務員の方にも参考になる記事です。

公務員がストレスを最も感じる3つの要因

人それぞれ、ストレスを感じる要因は違います。

ただし、公務員として働く際に特に注意すべきストレスの要因は下記3つ。

  1. 悪質なクレーマーの窓口・電話対応
  2. やりがいを感じづらい仕事の特性
  3. 閉鎖的な職場と人間関係

順を追って説明しますね。

悪質なクレーマーの窓口・電話対応

公務員として働いていく際、 窓口対応や電話対応は仕事の基本です。

対応していく中で、様々な問い合わせや要望が寄せられます。

その中には、対応している職員の人格を否定したり、数時間も度を越したクレームをする住民もいます。

悪質なクレーム対応に疲弊し、仕事も思うように進まず残業といった 負のループにはまってしまうと最悪。

職場に行くことが嫌になってしまうんですよね。

特に、こうした悪質なクレームに関しては、お金を扱う部署に多く、私の周りでも苦労している公務員は多いです。

やりがいを感じづらい仕事の特性

公務員の仕事は部署によって様々。

そのため、一概にやりがいがある、ないとは言い切れないというのが私の考え。

ですが、民間企業のように営業成績などはなく、個人の評価は可視化しづらいものです。

そのため、自分から仕事を新たに作り出すことは少なく、今ある仕事を無難にこなすことが求められています。

結果、仕事を他部署に押し付けあうといったことも日常茶飯事です。

こうした仕事への姿勢に嫌気をさしてしまう公務員が沢山います。

閉鎖的な職場と人間関係

公務員はよく「閉鎖的なムラ社会」と言われます。その特徴は

  • 転職せず定年まで働く人がほとんどのため人材が入れ変わらない
  • 外部の人と交流する機会が少なく、人間関係が職場で完結する

こうした閉鎖的な職場環境に適応できる人にとっては良い職場です。

しかし、適応できない人には、息苦しく居心地の悪さを感じるはず。

特に、上司との人間環関係は難しいもの。

パワハラ上司に当たってしまうと、それだけで疲れてしまいますよね。

公務員は職場の異動があるとはいえ、閉鎖的な人間関係を定年まで我慢しなければならないのです。

公務員の注意すべきストレス3要因
  1. 1 悪質なクレーマーの窓口・電話対応
  2. 2 やりがいを感じづらい仕事の特性
  3. 3 閉鎖的な職場と人間関係

仕事を休職した場合、給料はどうなるの?

精神的に疲弊した公務員が、長い間休職してしまうケースも珍しくありません。

その場合、

  • 最初の90日間(病気休暇中)は給料が満額支給される
  • 90日後〜1年までは給料の80%が支給される

また、公務員の休職は3年まで認められていて、いつでも復職することができます。(3年を超えると、クビになりますが。)

もちろん、休職する際は医師の診断書が必要になります。

このように、公務員は民間企業よりも恵まれている制度で守られています。

では、本当に精神的に疲弊したら、どうすれば良いか?

私の考えとしては、休職することを強くオススメします。

精神的に疲弊しうつ病になるくらいなら、自分の健康を一番に考えるべきです。

よく、健康を崩して退職してしまう人がいますが、メンタルを病んでいるときは冷静な判断ができないものです。

休職の制度を利用し、健康になってから将来のことをゆっくり考えても遅くはないはずで す。

公務員が自分のメンタルを保つために意識すべき3つのこと

とはいうものの、休職する前に自分の健康をしっかりと守ることも大切です。

健康を守るために、職場環境がどうしても合わない場合は下記3点を意識してみてください。

  • ストレス解消法を増やす
  • 人事異動の希望を上司に伝える
  • 転職に向けて行動する

一つずつみていきましょう。

ストレス解消法を増やす

社会人である以上、どんな職業でも一定のストレスは抱えるものです。

まずは、自分のストレス耐性を鍛えましょう。

実は、自分のストレス解消法を多く持つことで、ストレスに強くなることが分かっています。

これについては、鈴木 裕さんの『 超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』に、様々な解消法が書かれてます。

とても良い本なので、ぜひ参考にしてみてください。


人事異動の希望を上司に伝える

一般的に人事異動の希望は通らないものです。

しかし、健康上の理由を伝えれば、検討される可能性はあります。

意外と、自分が辛い状況を周りの人は気付いていないものです。

本当に辛くてどうしようもないときは、上司との面談の際にその気持ちを伝えてみるのも良いでしょう。

転職に向けて行動する

「今の職場で自分はずっと働いていくんだ」

この思いが自分の健康を害す理由になっているかもしれません。

そうした人は一度、転職に向けて行動することをオススメします。

  • 転職サイトに登録してみる
  • 職務経歴書を書いて公開してみる
  • 民間企業の友人に話しを聞いてみる

こうした行動を通じて、公務員以外の働き方もできることに気付けると、心境も晴れやかになるはずです。

「職場は一つではない」

この意識をもってぜひ行動してみて下さい。

まとめ

今回は、公務員にうつや休職する人が多い理由を説明してきました。

3つの要因は、公務員を目指している人はぜひ、知ったうえで就職して欲しいと思います。

そうしないと、就職してから「自分の思い描いていた公務員と違う!」とギャップに苦しめられることになるかもしれません。

そして、自分のメンタルを保つためにも、自分でできることから一つ一つ取り組んでいくことが大切です。

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